★ソードオブソダン(MD/SEGA/1991発売)

コードネームは ”S.O.S”

【メリケン国からやってきた、その名は】

ある神話によれば、神から授かった禁断の壷をパンドラが開封しなければ、人は数々の「不幸」を知ることなく平穏な生活を営み続けることができたはずです。

同じようにメガドライブのユーザーがこのソフトウェアーを開封せずに知らんぷりを決め込んでいれば、なんぼかましなメガドライブライフを得ることができたのではないでしょうか。そんな思いにさせるソフトとは、メガドライブユーザーを恐怖のどん底に陥れんとメリケン国からはるばるやってきた、パソコン版からの移植作品。その道の「通」なら誰でも知っている、《ソードー・オブ・ソダン》である!これこそまさに、究極の「破壊力」を備えたソフトといえましょう。

【危険なニオイの漂うヤツ】
 ゲームの内容は、横スクロールのアクションゲームで、男と女の主人公から一人を選びます。一応キャラクター性能が分けられているようで、男の方は力が強く耐久力もありますが動きがやや遅く、女の方はその反対という具合です。んが、気のせいかもしれません。舞台は中世ヨーロッパと思われます。ストーリーは…よくおぼえていません。全っっっ然、必要ありませんので。
 

【れっつ、すた〜と】
 さて、ゲームがスタートすると、おそらく多くの人が拍子抜けするでしょう。青い空、広々とした風景、BGMは小鳥のさえずりです。このあたりでいきなり、「敵の悪事が栄えているんだろうか?」という疑問が脳裏を横切りますが、西洋風の「序破急の息」と言うやつかもしれないと変に勘ぐって、とりあえず先に進みましょう。
 連続して数十体も同じデザインの敵が出てくる面、誰が通るんだか知らないが無傷では絶対抜けられない橋の面、落ちると即死の飛び石の上にめいっぱい敵がのっかていて、ワープを使わないとかなりクリアが困難な面、後から付け足したようなゾンビ面、ショボイ中間デモなどを突破し、ほぼすべての罠が即死判定を持つ恐るべき、マジで恐るべき地下道の面を抜けると最後のボスが待つ館に入ります。

【やはりヤツは、ただ者ではなかった!?】
ここまで実際にプレーすると、なぜこんなにもひどいゲームを作ったのかが、ほんのちょっぴりわかるような気がします。

本来、「何者かを倒す」というタイプのストーリーはその目的上、物語の主人公とある種の一体感を持たせることによって面白さを一層盛り上げるのが一般的です。例えばRPGなどでは、ひどい仕打ちを物語の中で体験し、共有することで登場人物に感情移入するわけです。

しかし本作品はアクションゲームであるため、RPGのようにはできません。そこで、あえて凶悪なバランスをとり、たとえいくらで購入したとしてもぬぐえない『金銭的損失感』・どんなに暇な時にやっても後悔しきれない『時間的浪費感』をプレイヤーに与えることによって、RPGと同じような敵対感情をプレイヤーに植え付けるという、極めて前衛的演出が組み込まれていたのではないでしょうか。

と、ここまで考え至ると、当然それにふさわしい「最終ボス」が登場してしかるべきです。

それなのに、あぁそれなのに・・・
弱い!弱すぎるぅぅぅぅ!

こら〜!第一形態の攻撃が、「3パターン程度しか描かれていないパンチ」と「なぜか剥き出しの弱点から分裂するザコ」、「自らはほとんど当たってこない体当たり」とはどういう事だ!第二形態に至っては(確か)ビームだけ、しかもジャンプで接近した後、密着状態からしゃがみ攻撃連打で終わっちまうとはっっっ!

くぅぅぅぅ〜、ゆ・る・せ・ん!!!!
こんなにも好意的に解釈してやったのにぃぃぃぃぃ!
きぃぃぃぃぃぃ〜!!!!!
俺の青春を返せぇぇぇ!!うぇ〜ん。



それにしても、某雑誌のスコアアタックに応募するためとはいえ、このゲームを6時間も連続してやっていたとは・・・(3位入賞)。
悔やんでも悔やみきれない、「若気の至り」ってやつですかね。

by 鳰岩すめる

【お願い】
※実はこのソフト、いつの間にやら紛失してしまったらしく、手元にありません。プレイしたのもかなり前のことです。そのためもしかしたら記述に誤りがあるかもしれません。そしたらゴメンチャイ!(感想や訂正等、ご連絡お待ちしています)
[ ※転載時要連絡 ]
sumeru@tokyo.xaxon-net.or.jp
QWQ06312@niftyserve.or.jp

※ソダンレビュー転載させて頂きましてどうもです、鳰岩様(^^)。しかし私はソードオブソダンでスコアアタックを募集した雑誌があったことが信じられません。どう考えても狙ってやったとしか思えませんねぇ。それで全国3位になってしまった鳰岩さんも凄いですけど(笑)。しかし文章にするといかにソダンがスットコドッコイだったかが分かりますね。まだ持っていない人は絶対やっとくべきです。いやマジで(実はまだ解いてない杉本)


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